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2015年度新着一覧

2015/11/11【学生生活サポート】

ノートテイカー養成講座を開催

本学では、身体に障がいのある学生に対し、ノートテイク(筆記通訳)等の各種サポートを実施しています。
「有償ボランティア学生」としてノートテイクにあたるのは、障がいのある学生と共に学ぶ学生です。聴覚に障がいのある学生1名に対し、2名のノートテイカーが両隣に座ります。そして、授業中に聞こえてくる内容を交替しながらノートに書き取っていきます。
初心者のノートテイカーは、話し言葉のスピードについていくのが難しく、書いた内容も「これでよいのかな」と不安に感じるようです。「学内でテイク講習会を開催してほしい」というテイカーの声が多く聞かれるようになったため、不安を解消し、またテイクの技術向上を目指して、「ノートテイカー養成講座」を学内で開催することとしました。講師に京都市要約筆記サークル「かたつむり」よりお二方をお招きして、11月4日(水)18時より実施し、テイク登録者や、ノートテイクに関心のある学生が6名参加しました。

前半は講義形式で、「きこえないとはどういうことか」というお話から始まり、障がい者への理解を深めました。次に、「ノートテイカー自身が考える力をつけ、臨機応変に対応していこう」と、テイカーとしての心構えを教えていただきました。
そして、「テイク体験」を参加者全員で行いました。要約筆記の三原則は「速く、正しく、読みやすく」であることと、「句点処理」=文の終わりに必ず「。(句点)」をつけること、という約束事を教わっただけの状態です。講師が「1分間、360字」のエッセイを読み上げ、書き取ることができた字数は、多い人で131字、少ない人で39文字でした。参加者は、話し言葉をそのまま書き取る難しさを改めて実感しました。「文字数が少なくても読み手に伝わる書き方で、正しい情報が書かれていればよい」という講評をいただき、少し安心することができました。

  • 講義の様子
  • 「略号」と「略語」の紹介

講義の様子
「略号」と「略語」の紹介

後半はいよいよノートテイクの実践です。その前に、「要約筆記(=話の意図を損なわず、短く、的確に書き取る)」のコツを教わりました。具体的には次のとおりです。
・「全国標準略号・略語」を用いる(略号は略字の一文字を○で囲み、略語は囲まない)
・短縮表現(「何を望んでいるかについては…」⇒「希望は」)
・敬体を常体に (「です・ます」⇒「だ・である」)
・体言止め(「後半は実習です。」⇒「後半は実習。」)  
・助詞止め(「信頼を得なければならない。」⇒「信頼を得なければ。」)
・形容詞の言い切り(「彼はほかの誰よりも早く走ることができます。」⇒「彼は走るのが一番早い。」)

これらのコツは「かたつむり」が長年の実績を基に伝授していただいたものです。本学のノートテイクは、聞こえてくることをそのまま書くため、全てが当てはまるとは限りませんが、多くのヒントをいただくことができました。

実践にあたっては、本学で実際に使用しているペンとテイク用のノートを用いました。
講師が読み上げる内容を書き取り、そのノートをOHCに投影して講師が「採点」してくださいました。
実践を重ねると参加者は慣れていき、終盤には重要な情報を正確に書き取ることができるようになりました。未経験者もしっかりとノートテイクすることができ、講師に褒めていただいて嬉しそうでした。

講師は、講義保障として大学の授業のノートテイクに入ったこともあるそうです。そのときの経験をふまえたうえで「外部の人でなくて、共に学ぶ学生がノートテイカーになり、同じ視点でものを考えることに意義があります。この講座をきっかけにノートテイク未経験者も少しでも関わっていってくれれば嬉しく思います。」とおっしゃったのが大変印象的でした。

2時間の講座はあっという間に終わり、参加者は充実した時間を過ごすことができました。

ノート-テイクの実践

【在学生のみなさんへ】
障がいのある学生が学びを深めることができるよう、今後もテイカーの存在はとても大切になります。
新規テイカーも随時募集をしています。この記事を読んで少しでもテイクに関心を持った方は、教務課・学生支援課窓口までお越しください。

【学生支援課/教務課】

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