2015/10/29【学術研究】
2015年度大谷学会研究発表会
2015年度大谷学会研究発表会 詳細
日時 | 10月29日(木)13:00~16:10【予定】 |
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会場 | 大谷大学 1214教室(1号館2階) |
「パキスタン・バルトロ氷河トレッキング時のSpO2値の変化と登山熟練者の呼吸リズム」
井上 摩紀 准教授【体育学】
研究発表要旨
中高年者を対象として、パキスタン・バルトロ氷河トレッキング(2013年8月、標高3000m~4650mを往復)時に測定したSpO2値の変化について、行程中の標高変化および健康状況との関係を報告する。さらに、高地登山熟練者を被験者とし、高地登山の登りを想定した低酸素環境下(標高2300m程度の酸素濃度)での歩行リズムと呼吸リズムを測定した実験で得られた結果について報告する。これらの研究から、高山病対策としての歩行時の呼吸方法について考察する。 |
「プロレタリア文化運動と「大陸」」
喜多 恵美子 准教授 【韓国・朝鮮美術】
研究発表要旨
日本プロレタリア文化聯盟(コップ)においては、朝鮮人活動家が参加し朝鮮協議会が設置されるなど、反帝国主義の立場から植民地問題に取り組もうとする動きがあった。コップ解散後、転向を余儀なくされた同盟員たちは「大陸」に渡り国策に従った活動をするが、彼らは「大陸」を左翼思想の実験場としても認識していた。左翼活動家にとっての「大陸」とは、「植民地」とは一体なんだったのかについてプロレタリア美術家同盟の作家を中心に考察する。 |
「保育・教育の根底にある超越的視座」
大城 邦義 准教授 【真宗学・宗教教育】
研究発表要旨
大谷大学の根源に蔵(かく)されている「浄土の真宗」が、私の「人間学」の根底である。このたび発表の依頼を受け、その「人間学」がこのテーマを呼び起こした。久しく「人間学としての保育者論」ということで、倉橋惣三の眼差しに普遍的なもの・超越的なものを感じて、深い共感を抱(いだ)いて学んで来た。これまでの学びの中で明らかになって来たことについて述べたい。 |
「『平家物語』先帝入水叙述の検討—二位尼時子の言動の文脈—」
池田 敬子 教 授 【国文学】
研究発表要旨
『平家物語』の壇浦合戦叙述は諸本の異同が甚だしい。安徳天皇の叙述にも大きな異同が存するが、今回は、「二位尼時子」に関する叙述を取り上げる。『平家物語』諸本世界の基盤をなしている延慶本・屋代本・覚一本の本文を比較することにより、三本がいかなる文脈のもとに時子の言動を記し、その言動はいかように解釈されるべきかを検討する。そこから、物語のクライマックスである壇浦平家滅亡の場面での、それぞれの『平家物語』の描きたい事柄が浮び上がるはずであり、それぞれの本文はどのように読まれるべきであるかを考える。 |
タイムスケジュール
13:00 開会 13:10 研究発表・質疑応答 「パキスタン・バルトロ氷河トレッキング時のSpO2値の変化と登山熟練者の呼吸リズム」 井上 摩紀 准教授【体育学】 13:50 研究発表・質疑応答 「プロレタリア文化運動と「大陸」」 喜多 恵美子 准教授 【韓国・朝鮮美術】 14:30 休憩 14:40 研究発表・質疑応答 「保育・教育の根底にある超越的視座」 大城 邦義 准教授 【真宗学・宗教教育】 15:20 研究発表・質疑応答 「『平家物語』先帝入水叙述の検討—二位尼時子の言動の文脈—」 池田 敬子 教 授 【国文学】 16:00 閉会 16:10 終了 【予定】 |