学術研究

2011年度指定研究/真宗同朋会運動研究

2011年度研究計画 

研究名 真宗同朋会運動特別指定研究
研究課題 真宗同朋会運動の歴史と現状を「聞き書き」を通して把握し、
その現代的意義を明らかにする
研究代表者 水島 見一
研究組織 <研究員>
水島 見一(大谷大学文学部教授 真宗学)
佐賀枝 夏文(大谷大学文学部教授 社会福祉学)
冨岡 量秀(大谷大学短期大学部講師 真宗学・幼児教育学)

<研究補助員>
佐々木 秀英(大谷大学大学院博士後期課程満期退学)
安居 宏淳(大谷大学大学院博士後期課程第2学年)

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研究意義・目的

本研究は、真宗と社会との関わりを主題とし、具体的には真宗同朋会運動における求道と獲信に学ぶものである。同朋会運動は、本来、地域に根ざした草の根運動である。したがって、本研究は、一人ひとりにおける「群萌の目覚め」に視点を置き、特に、求道の道程に焦点をあてて、一人ひとりの宗教的人格に触れることを通して、真宗同朋会運動の意義を明らかにすることを目的とする。
また、信仰が生み出す社会性、および人々の精神性に与えた影響なども調査を通して把握し、真宗同朋会運動の現状や社会的・現代的意義を明らかにしていきたい。
以上のことから、本年度は全体を理論編と調査編の二部構成として組み立て、以下の事を具体的に進める。

理論編:
本研究の基礎研究であり、同朋会の歴史と社会的背景、同朋会運動への教団の施策、同朋会運動の中心人物に関する資料を収集し、整理していく。2009、2010年度は基本資料の整理と分析、また学外研究者による公開研究会を行い、多角的な同朋会運動への確かめを行った。2011年度も引き続き理論編の構築を進め、まとめていく。

調査編:
本研究の中心であり、門信徒の方々に「聞き書き」という調査手法を用いた調査を展開する。そのことを通して、宗教的人格を具体的に明らかにしていく。2009、2010年度に実施した調査の整理・分析し、まとめていく。

出 版:
本年度は、研究成果の出版に向けて具体的に進めていく。

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研究計画・方法

上記の研究目的を遂行するために、本年度は理論編と調査編の研究成果をまとめ、出版に向けて研究を進めていく。

理論編:
・年表の作成
(1)真宗大谷派の視点から:宗報『真宗』の関係記事を精査し、整理していく。
(2)通史の視点から:『文化時報』、『中外日報』の関係記事を精査し、整理していく。
・同朋会運動と宗門内組織との関係構造の把握
(1)真宗大谷派宗務所へヒアリング調査
(2)宗報『真宗』の関係記事の精査
・同朋会運動の運動史の整理
(1)エピソード抽出(人物中心)
(2)エピソード抽出(事象中心)
(3)思想の把握と整理

調査編:
2011年度は、現在までの調査成果を整理・分析し、同朋会運動の意義を明らかにしていく。
・聞き取りをした方々のエピソードを分析し、同朋会運動の展開における位置づけを把握。
・学外研究者の視点の整理と、それによる同朋会運動の点検から意義を明確化。
・「聞き書き」調査の分析。

出 版:
現在、出版社と協議し進めている。

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