学長メッセージ
大谷大学 第27代学長 / 草 野 顕 之 (Kusano, Kenshi)
大谷大学は、人間とはどういう存在なのか? 人間の分限はどういうものか? 人間は果たしてどう生きるべきか? という人間の探究を建学の精神として一番根底に据え、「人間学」を根本におくことを伝統にしている大学です。
時代の進展とともに人間についてのさまざまな知識が豊富になり、21世紀を迎えました。しかし、人間はどのように生きるべきか、世界の人たちとどのように交流すればよいのかという根本は、かえってわからなくなっているのではないでしょうか。その意味において、大谷大学の学問の伝統、教育の基本姿勢は、これからますます価値あるものになるものと私は確信しています。
ふり返って人間という存在について考えますと、人間にとって最も大切なものは「感動する心」であり、「共感する心」です。21世紀においては、民族、宗教、あるいは言語を越えて世界の人びとが互いに共感しあう、人と人とが喜びを共有することが一層大切になります。人間の喜びは、他者を理解し、自分の気持ちを他の人びとにわかっていただくところから生まれるものだからです。私は、共感する心が人間形成のうえで最も根幹にある大切な事柄だと思っております。
大谷大学は、そのような心を大切にしてきた大学です。今後とも世界の人びとと感動と共感を共にする、喜びを体感できる教育の場にしたいと願っています。学術研究・人間形成の場としての大谷大学で学ぶ学生たちには、学術研究の推進と人間の交流をとおして、共感をより一層深めていただきたいと考えています。
Kusano, Kenshi
略歴
| 1952年福岡県生まれ。1976年大谷大学文学部史学科卒。1981年同大学院文学研究科博士課程(仏教文化専攻)満期退学。本学特別研修員などを経て、文学部教授。学生部長、学監・文学部長などを歴任。2010年4月より現職。2003年3月「戦国期本願寺教団史の研究」で「博士(文学)(大谷大学)」。 専門は、日本仏教史(中世)・真宗史。著書に『戦国期本願寺教団史の研究』。共編著に『真宗大谷派の荘巌全書』、『図説日本仏教の歴史 室町時代』、『蓮如大系第四巻 蓮如と本願寺教団(下)』、『講座蓮如第三巻』、『戦国の寺・城・まち-山科本願寺と寺内町-』、『真宗人名辞典』、『朝鮮日々記を読む』、『信の念仏者 親鸞』など。 |




