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大学概要

学長メッセージ

大谷大学 第28代学長 /  木 越 康 (Kigoshi, Yasushi)

大谷大学の教育と研究

 大谷大学は、仏教、中でも特に親鸞聖人の精神を、教育・研究の大切な指針として掲げる大学です。

 仏教は今からおよそ2500年前にインドに生れたブッダが、人間として生きていくことに疑問を感じ、人間として本来あるべき姿、生きるべき方向性を尋ねる中で語られたことにはじまります。鎌倉期の仏教者親鸞は、そのような仏教の精神を「浄土真宗」として受け止められた方です。
近年大谷大学では、そのような仏教的精神を「Be Real-寄りそう知性—」として表現してきました。これらの言葉が何を指すのかについては、仏教の精神を教える「人間学」の授業やその他の講義で学んでいってほしいと思います。

 ブッダは、人間が人間として生きていることを深く見つめる中から、その本来的な姿とは何であるのかを問い続けました。皆さんは「人として生きていく本来的な姿」について、今どのようにお考えでしょうか。どう生きれば、人として真っ直ぐに生きたことになるのでしょうか。
 この地球には、無数の生命が産まれ、生き、そして命を終えていきます。皆さんももちろん、その一人です。一度しかない人生、一つしかない命を生きるものとして生まれ、高校までの学習活動を終え、今日の日を迎えています。しかし、私たちが生活するこの世界、皆さんがいよいよその責任を担うことになっていく社会は、日々、たいへん混迷した状況にあります。
 特に現代世界は、多様な人々との交流が必然となるグローバル社会を迎えています。グローバル社会の到来は、本来、他者への理解とつながりを一層大切にしなければならない時代の到来を意味しています。しかしそのような時代を迎えたにもかかわらず、私たちはどのように他者と友好な関係を築けばいいのかわからずに、さまざまな場面で争いの絶えない状況を生み出しています。
 技術の発達によって見知らぬ他者と容易につながる環境が整いましたが、それによって人間関係が友好的になったかと言えばけっしてそうではありません。つながりを深めるためのツールが、人を蔑んだり傷つけたりする道具となり、他者を排除することになる事件も多く見られます。
 そしてついにはグローバル社会での有効な関係構築をあきらめ、自国優先、身内優先で「何々ファースト」と言って、自己中心的で排他主義的な思想を主張して憚らない動きも見られます。なぜ人間は美しい生き方ができる半面、このような愚かしいあり方を繰り返すのでしょうか。

 私たち人間は、争うために生まれたのではありません。奪い合うために生きているのではありません。人間の理性は、人を傷つけるためにあるのではないはずです。人間の知性は、異なる他者を疎外するために発揮されるものではないはずです。では私たちはどのように理性を働かせ、知性を生かしていけばいいのでしょうか。どうすればお互いに尊厳の中に、ただ一度の尊い人生を過ごしていくことができるのでしょうか。
 大谷大学では、どの学部学科に所属しようとも、大谷大学の学生として誠実に考えてもらいたい問題、向き合っていただきたい課題があります。それは、他者と競い合いながらも傷つけ合うことなく、補い合いながらも奪い合うことなく、自らの人生に誇りを持ちつつも決して他者を蔑むことのない自分にどうすればなれるのか、そんな社会をどう築くことができるのか、そのことを問い続けることが、大谷大学に所属しようとする皆さんへ期待されることであります。
 もちろん私を含め、ここにいる皆さんの先輩のすべてが、そのような生き方ができているわけではありません。ただ、そのような願いを大切にして生きようとする、大谷の仲間であります。授業だけではなく、クラブ活動や社会生活など、あるいは私たちとの交流を通して、共に本当に身に着けるべき知性を磨いていければと思います。

※2018年度入学式告辞より

大谷大学第28代学長 木越 康
Kigoshi, Yasushi

略歴

1985年大谷大学大学院文学研究科真宗学専攻修士課程入学。1987年大谷大学大学院文学研究科真宗学専攻博士後期課程進学。1990年大谷大学大学院文学研究科真宗学専攻博士後期課程満期退学。1992年私学研修福祉会国内研修員(研修先:東京大学文学部 宗教学科)。1994年私学研修福祉会国内研修終了。1994年大谷大学短期大学部助手。1995年大谷大学非常勤講師。1998年大谷大学短期大学部講師。2002年大谷大学短期大学部助教授(2007年4月職制変更により大谷大学短期大学部准教授)。2007年立命館大学非常勤講師、仁愛大学非常勤講師(現在に至る)。2009年大谷大学文学部准教授。2013年同大学教授。

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